オモウソラ

日々の想うことをつらつらと。 本家“想空”のミラーブログです。

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項王軍壁垓下。
兵少食尽。
漢軍及諸侯兵囲之数重。
夜聞漢軍四面皆楚歌、
項王乃大驚曰、
「漢皆已得楚乎。
是何楚人之多也。」
項王則夜起飲帳中。
有美人、名虞。常幸従。
駿馬、名騅。常騎之。
於是項王乃悲歌忼慨、
自為詩曰、

力抜山兮気蓋世
時不利兮騅不逝
騅不逝兮可奈何
虞兮虞兮奈若何

歌数闋、美人和之。
項王泣数行下。
左右皆泣、莫能仰視。

::::::::::::::::::::

項王の軍垓下に壁(たてこも)る。
兵少なく食尽く。
漢軍および諸侯の兵、之(これ)を囲むこと数重。
夜、漢軍の四面みな楚歌するを聞く。
項王、乃(すなはち)ち大いに驚きて曰(いは)く、
「漢みな已に楚を得たるか。是れ何ぞ楚人の多きや。」と。
項王、則ち夜起きて帳中に飲む。
美人あり、名は虞、常に幸せられて従ふ。
駿馬、名は騅(すい)。常に之に騎す。
是に於いて項王、乃ち悲歌忼慨し、
自ら詩を為(つく)りて曰はく、

「力、山を抜き、気、世を蓋(おお)ふ
 時、利あらず、騅、逝かず
 騅の逝かざる奈何とすべき
 虞や虞や若を奈何んせん。」

と。
歌ふこと数闋、美人之に和す。
項王、泣数行下る。
左右みな泣き、能く仰ぎ視るもの莫し。

::::::::::::::::::::

まさに覇王別姫のあのシーンです。
これを勉強したのは高校生の時。
漢文が大好きで、陶淵明の「桃花源記」なんて暗唱できるくらい読んでました。
で、レスリーの記事100コ目が奇しくも「覇王別姫」だったということで、昔読んだ本を引っ張り出してみた。

「虞よ虞よ汝を如何にせん」

有名な一節。
王力宏の「蓋世英雄」では、覇王のこの歌の前半が逆の意にもじられて«あいうえお作文»的に使われてます。(李老師のセリフ部分「霸氣傲中原 王者揚烽煙 力拔山河天 宏威征凱旋」)

覇王の歌の意味は

「わが力は山を抜き わが気概は広大な世界をも覆いつくす。されども時、我に利せず。わが馬・騅も前進するのを止めてしまった。騅よ、騅よ、なぜ前へ進んではくれぬ。このわしにいったいどうせよというのじゃ。虞よ、虞よ、お前をどうすればよいのじゃ。」

というような感じの、いわゆる辞世の句です。
「我が力は山を抜き~」と自分の力を誇示しながら、過信しすぎて“時の利”を逃してしまったことに後悔しています。そして負けを悟り、死期を感じながら愛馬と妻(虞姫)へどうしたらいいのか、と問う。そうして「もはや、どうすることも出来ないのだ」と自分に言い聞かせているのです。

また「楚漢春秋」には覇王の歌に対する虞姫の返歌が載っています。

「漢兵 すでに地を略し四方は楚歌の声大王の意気尽きたれば賤妾 なんぞ生を聊んぜん」(兵に囲まれ四方から聞こえる楚の歌。王が覚悟を決めたというのなら、私もその運命を共にする覚悟です)

このあと虞姫は王から剣を借り舞を終えると自害した、という説と、王が煩悩を立つために虞姫を斬殺した、という説があります。
そして虞姫の流した血が落ちたところに咲いた花(ひなげし)が虞美人草と呼ばれるようになったと言われています。












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